今の県政って、神戸市民の役に立ってるの?

<追記・付属資料集>






<追記1−1> 被災者自立支援金訴訟で上告断念後の知事記者会見に思う


      以下の文章は、神戸新聞7月20日朝刊から一部を転載したものです。


  <井戸敏三・兵庫県知事の記者会見での発言>


 「(復興)基金理事長の井戸敏三知事は理事会終了後に会見。判決を批判しながらも『これ以上長引かせるのはいかがか、ということ』と、"政治的判断"の経緯を淡々と語った。見解を一気に読み上げた知事は『本来なら司法の最終判断を仰ぐべき』との部分では顔を上げ『今でも私はそう考えている』と語気を強めた。」

吉田俊弘が思うこと:
 知事は7月17日に原告の萩原操さんと面談して「私情と判断は別だが、長い間ご苦労をかけました」と言ったそうだ。多分それ自体は事実なんだろう。
 しかし、その面談後、上告断念した19日の記者会見で「最高裁まで争いたかった」などと、どうして知事は発言するのだろうか? そんなことは言わずに済むし、言うべきではない。まして県議会や神戸市会の与党議員たちまで動員したあげくの「政治的判断」なら、余計そうだろう。
 知事が言うべきは、潔く判決に従うこと、そして原告の被災者に対し、本当に「長い間ご苦労をかけました」という公式なねぎらい、謝罪の言葉だった。






<追記2−1> 「但馬空港は今後必要ない」=豊岡市・市民調査結果

 但馬空港の地元・豊岡市がまとめた「第6次豊岡市総合計画 まちづくり市民アンケート」(平成13年7月)によると、設問「10年後を見据えた豊岡市のまちづくりを進めていく上で、今後必要ないと思われる施設や施策があれば、具体的に3つ以内で記入してください」という問いかけに対し、豊岡市民は実に明快に、しかもダントツで全ての年齢層(この市は、調査対象者に未成年者も入れているところがトテモ新鮮!)が、「但馬空港」を「今後必要なし」と答えています。
 さあ、どうする兵庫県知事!


       ■「今後必要のない施設や施策」(第3位は省略)

男性:第1位(但馬空港 39.0%) 第2位(豊岡病院の移転 11.0%)
女性:第1位(但馬空港 45.7%) 第2位(国際交流、豊岡病院の移転 7.6%)

16歳〜19歳:第1位(但馬空港 50.0%) 第2位(大型店 10.0%)
20歳〜29歳:第1位(但馬空港 42.1%) 第2位(無駄な行政 15.8%)
30歳〜39歳:第1位(但馬空港 50.0%) 第2位(国際交流 13.3%)
40歳〜49歳:第1位(但馬空港 40.0%) 第2位(コウノトリ 17.1%)
50歳〜59歳:第1位(但馬空港 46.6%) 第2位(豊岡病院の移転 15.4%)
60歳〜69歳:第1位(但馬空港 35.5%) 第2位(豊岡病院の移転 12.9%)
70歳〜79歳:第1位(但馬空港 25.9%) 第2位(高齢者福祉 14.8%)


(資料出所:第6次豊岡市総合計画 まちづくり市民アンケート 行政機関・各種団体
      等アンケート 調査結果報告書 平成13年7月)






<追記2−2> @だんだん面白くなってきた神戸空港問題

          (扇・国交省大臣+野中・自民党元幹事長+太田・大阪府知事
             +井戸・兵庫県知事+矢田・神戸市長=?)


●扇千景・国土交通相の発言
「私としては同じ地域に空港は3つも必要ないと思う。なぜ必要なのか分かりますか・・・3空港の関係はどうあるべきか、無駄のないように効率の面から何が必要か不必要か、国土交通省として検討すべき」
      (02年2月8日 閣議後の記者会見 朝日新聞)

●野中広務・自民党元幹事長の発言
「神戸に新たな空港を造るというのは、本四架橋と同じ批判を後世受けることになるし・・・関空、伊丹、神戸の3空港の共存は、需要などの面からも無理だ」
      (朝日新聞 02年1月20日)

●太田房江・大阪府知事の発言
「共存共栄というきれいな言葉では済まされない時代になった・・・このまま無傷では済まない。国民が許してくれないだろう。今ある計画がその通りにいくはずがない・・・関係の知事らと胸襟を開いて議論したい」
      (就任3年目を前に 02年2月5日 朝日新聞)

●井戸敏三・兵庫県知事の発言
「(大阪府知事の発言が)どういう意図で言われたか分かりませんが、それぞれの空港の位置づけが違います。関西国際空港は国際空港、大阪空港は国内基幹空港、神戸空港は滑走路2500mの第三種空港です。・・・相互の役割分担をもっと明瞭にしていけばいいのではないか」
      (定例記者会見 02年2月5日 兵庫県のHPより)



※ なお、この後で扇・国土交通相は発言が誤解を与えたとワビを入れていますが、詳しい経過・やり取りについては、井上力さんのホームページをご覧下さい。
               ●井上 力さんのホームページに移動






<追記2−2> Aブレる、ブレる扇千景・国土交通相の発言(伊丹空港廃止)


●扇千景・国土交通相の発言
「伊丹に今までどれだけ出しているか。今までの周辺事業費は6,334億円。うち伊丹空港自体の整備費は1,110億円。6倍のお金をかけて周辺に配慮。これでは、伊丹に出て行けと言ったことと整合性がない。しかも、今度は神戸空港。関空の10万回を神戸空港が代替わりできるのであれば賛成したい。そうすると、関空からは、それこそ海底トンネルを使っても、国際線と国内線の乗り換えが自由にできる。関西の3空港の見直しぐらいは、みなさん方からも声が出てしかるべきではないか。」
                  (02年8月29日 経済財政諮問会議)

●  同
「(伊丹空港は)1つには国際線が就航していないんですから、現在の伊丹の第一種空港の位置づけを、これは変更すべき時期にきているのではないかということ。2つめには発着枠の縮小など、空港の運用のあり方を見直すべきではないかという点。3つめには環境対策費の負担のあり方を見直すべきではないかと。」

(国内線の縮小というのはやはり関空とか神戸空港を考えると需要をどちらかにシフトさせた方がよいと、そういうお考えということでよろしいんですか? という記者の質問に答えて)
「私そう思っています。この間兵庫県の知事さん、神戸市の市長さんお見えになったときに、同じ兵庫県なんですから神戸空港が伊丹にとって代わる空港になり得るなら、私は命をかけて応援していきたい。」
                  (02年9月27日の閣議後記者会見)

<吉田俊弘のコメント>
 もともと「伊丹空港を廃止して関西に新空港を」と、70年代に当時の運輸省は言ってきたし、候補地だった神戸が断り、それで現在地に関空が建設されたのが経過だ。
 しかし、その後、欠陥空港の伊丹空港を国が存続させたから6倍のお金を使って環境対策など周辺事業を国が行っているのであって、第一種空港を見直し、周辺事業の負担見直しをすることは公害空港=伊丹について国の責任を地方に転嫁するもの。
 大臣が命をかけるべきは「国民・市民の要望の実現」であって、市民の声を聞かず神戸市がゴリ押しする神戸空港の応援ではない!






<追記2−3> 「神戸空港は中止した方がよい」が71%
                (朝日新聞・世論調査 02年2月13日付)




← 新聞コピーをクリックしてください
  (少し大きくて済みません:寸法=500×569)



<同紙に載った関係首長の声>

●太田房江・大阪府知事
 「十分に議論してきていない問題なので、みんなできちんとやりましょう」

●井戸敏三・兵庫県知事
 「利用圏外の人の意見を聞いても意味はなく、評価のしょうがない」

●矢田立郎・神戸市長

 「都心に近く利用しやすい空港として着実に工事を進めたい」





<追記2−4> 「県、播磨空港現計画を断念」の記事
                    (神戸新聞・朝刊 02年6月1日付)

 神戸新聞(02年6月1日)によると、県は5月31日の「播磨空港建設促進協議会」で、2003年度から始まる国の第8次空港整備計画(8空整)期間内での播磨空港整備を見合わせることを正式報告し了承された。
 ただし、井戸知事は「将来的に空港は必要との認識は変わらない」と、記者会見で強調。また、同協議会を「播磨空港整備協議会」と名称変更して存続させ、「今後は地元自治体が中心になって、播磨地域の空港のあり方について研究検討を行いたい」としている。

<補足>
 兵庫県HPでは上記の「播磨空港整備は見合わせ」という判断について、「今回の『見合わせ』は、空港計画の『中止』とか『白紙撤回』という意味ではありません」(播磨空港計画の「総合的判断」について:ひょうごの航空政策)と、わざわざ文書を載せ、また02年10月には上記の「播磨空港整備協議会」を設立させている。

 知事も、往生際が悪いなあ!






<追記2−5> 「偽装」神戸空港は、格差社会の新たな象徴(06年2月16日)


 神戸空港が、とうとう開港しました。伊丹空港撤去要求に始まる初期の空港反対運動から数えれば、優に40年。当時の運輸省から伊丹空港の代わりにと神戸への空港建設計画を、市民の気持ちに添って当時の宮崎市長が断ってから30年余り、ずいぶんの月日が流れました。
 今や、高度成長もとっくに終わり、あのバブルも潰れ、構造改革の格差拡大問題が露呈しているこの時期に、神戸空港はスタートしました。
 時節柄、この神戸空港を「偽装空港」と私は呼びたい。環境問題、空域問題、そして財政問題など市民の不安や心配を積み残し、ライブドアや偽装建物と大差のない誇大予測と過大な宣伝によって偽装しテイクオフした神戸空港にはふさわしい。
 それにしても、我らが井戸知事は例によって住基ネットやアスベストの時と同じ立ち振る舞い・腰の軽さで、さっそく開港一番機に乗って東京PRに出かけたという。
 しかし、その見識のなさを自ら県民に弁明する日は、そう遠くない日だと思います。

  






<追記2−6> 低空飛行の神戸空港、熊本便、新潟便が廃止に


 2月の開港から低空飛行(搭乗率の低さ)を続ける神戸空港は、1年もしないうちに市の誇大な需要予測は大はずれ確実で、年末にはとうとう下記のように廃止便を含めた路線・便数の再編成が航空会社から出てきました。実施時期は来春以降廃止になる見込みに。









 路線再編成の原因は搭乗率。下表の07年1月搭乗率を見てください。ドル箱路線だけ飛ばすSKYだけ一人勝ち、それに比べJALもANAも平均して5割を割っています。
 そして、それだけでなく空港関連の造成地もさっぱり売れず、赤字は目に見えてきました。このままでは夕張市のことをよその話と言っておれなくなること必至です。さあ、井戸知事はもっと飛行機に乗ってPRしなくちゃ!(最後は誤解を招きそうなので、上記の<追記2−5>を参照のこと)

 ※ なお参考までに
 空港施設の利用人員数で、最近になって神戸市が行った「上げ底」操作=偽装については、井上力さんのHP内「いまどきの神戸空港」を参照してください。






<追記3−1> 02年1月から低所得者の利用料減免を拡大(東京都)

 今の介護保険制度では、低所得者のサービス利用料減免が社会福祉法人と事業を行う自治体に限られていますが、東京都は02年1月から民間事業者も対象に加えることを発表。(01年10月10日)

■実施主体:区市町村
■対象のサービス:国が決めている4種類のサービス(訪問介護、通所介護、短期入所生活介護、指定介護老人福祉施設でのサービス)に新しく5種類(訪問入浴介護、訪問看護、訪問リハビリ、通所リハビリ、短期入所療養介護)を加え9種類に拡大
■都の助成:事業者の軽減額の1/2(残り1/2は区市町村)
■利用料の軽減:1/2(現在10%を5%の負担に)
■対象の利用者:住民税非課税で、基準収入額以下(ひとり所帯の場合120万円)、世帯の預貯金が収入基準金額の1/2以下など。対象者数約2万2千人、都の必要事業費約2億円。
■実施の時限:02年1月〜05年3月末







<追記4−1> 有事法制は、地方自治の試金石

          ●全国知事アンケート(02年4月22日朝日新聞)
          ●田中康夫・長野県知事の記者会見(02年4月18日)

          ●井戸敏三・兵庫県知事の記者会見(02年4月22日)
          ●大田 正・徳島県知事の記者会見(02年4月28日)
          ●矢田立郎・神戸市長の記者会見 (02年5月20日)

 


 以下の文章は、長野県HPの田中康夫知事の記者会見(音声)から起こした要点メモです。

(文責:吉田俊弘)



  <田中康夫・長野県知事の発言>

 今回の有事法制の立法化とその内容は、時代遅れのもので、いわゆる55年体制、冷戦時代に想定された武力攻撃と地上戦のような上陸・侵攻型の有事に対応しようというレベルのもの。
 現在は、サイバー・テロや生物化学兵器テロであり、こうしたものに何ら対応していない。竹槍で敵国と戦うことができると思っていた時代のOSと何ら変わりがなく、失笑を禁じ得ない。
 それをもって一国の首相が全ての有事に対応できる法案であると言うに至っては、まさに噴飯もの。
 阪神淡路大震災や地下鉄サリン事件のような事象こそが、日本に住んで納税をしている人々を私たちの社会が共に守るべき有事だ。これらが起きて7年有余を経ても、いまだ立法化あるいは議論の機運すらない。
 かっての古文書を宝物として見つけたごとく提出。まさに野中広務氏の言葉を借りれば「やや焦り気味の国家」で、冷戦以前、歴史以前に戻る話だ。
 小泉内閣が真の構造改革をするのなら、今こそ総選挙をすべきで、その勇気がない故に、眼をそらすがごときやり方だ。
 県営松本空港を軍事目的に供しないという地元の協定は尊重したい。
 国と都道府県の関係を踏みにじるもので、個人としても知事としても多くの方に伝え、行動を起こし、アクションを起こすべきだと思う。
 与党の公明党も、それを支持する人も、人間として小さな勇気、しかし確実な勇気を持って欲しい。

(02年4月18日)







 以下の文章は、兵庫県HPの井戸敏三知事の記者会見から一部を転載したものです。


  <井戸敏三・兵庫県知事の発言>


 「私は、有事法制の有無とか、あるいは提案の時期とかの点に関して言われる限りは、都道府県知事としてはそれは国の専管事項であるので、国のご判断によるという意味で、コメントは差し控えた方がいいのではないかと思います。
 ただ、具体的に国と地方との関係としてどのように構築されるのかということについては、非常に重要な地方団体運営の基本に関わりますので、今後充分に議論を尽くしていただく必要があるのではないかと思います。
 有事法制を制定すること自体については、地方団体も国の国家統治機構の一員ですから、その国家統治機構のあり方として法制度を整備されて、その範囲内で地方団体に何らかの機能を果たすことを制度化されるということはあり得ることだと考えています。」

(02年4月22日)

吉田俊弘のコメント:
 有事法制は「国の専管事項」と逃げながら、自治体は「国家統治機構の一員」(大時代な古色蒼然とした発想で、地方自治のかけらもない国サイドの発言)だから「役割分担」(「専管事項」なら国だけにやってもらえばよいのに)を言う自己矛盾。
 天下りの官服が知事の衣の下から見える。レッドカード










 以下の文章は、三重県議会HPから転載したものです。

   (有事法制問題で、都道府県レベルの議会では初めての決議です)

政府提出の有事法制関連法案の撤回を求める決議



 政府提案の「武力攻撃事態法案」、「自衛隊法改正案」、「安全保障会議設置法改正案」の有事関連三法案が国会で審議されている。
 法案では、「武力攻撃事態」について武力攻撃が予測されるに至った事態まで想定しているが、有事の概念がとめどもなく拡大される恐れがある。
 また、国民保護に係わる法制という極めて重要な部分が先送りになっており、いかにして住民の生命・身体・財産を保護するのかが全く明らかでない。
 これらの法律が成立すれば、有事の概念が明らかにされないまま地方公共団体や指定公共機関は国への協力が義務付けられる。
 各地方公共団体の長からは十分な審議と説明を求める声が相次いでいる。
 さらに、首相の「指示」が実施されないときは、首相が直接に指示を実行させる代位執行権を認めるなど、周辺事態法の規定以上に国の権限を肥大化させることになる。
 十分な審議がされないまま、物資の保管命令違反に対する罰則も定められるなど、憲法で保障されている国民の基本的人権や財産権を侵す恐れが強く、民主主義の本旨にもとるものであると言わざるを得ない。
 よって、本県議会は政府提出法案に賛成することはできない。政府は本法案を撤回すべきである。
 以上、決議する。
           平成14年5月17日

三重県議会







 以下の文章は、神戸市HPの矢田立郎市長の記者会見から作成したものです。
(文責:吉田俊弘)

  <矢田立郎・神戸市長の発言>

●(有事関連法案自体については?という記者からの質問に対して)
・・・「外交や防衛に関する案件ですので、そういうことは国の専管事項であり、私の方から特に今の段階でどうこう申し上げるということは控えさせていただきたい」
●(神戸港に従来からある「非核神戸方式」とこの有事との関係は?という質問に)
・・・「内容をよく把握しない状態ではお答えできかねます」
●(一般論として、神戸港のあり方として、有事の際のあり方論というのは市としてもっておく必要があるのか?という質問に)
・・・「有事というのは、何をもって有事というのかということがはっきり法案審議の中でも議論されるでしょうし、そういう中からこういうふうにやるべきだということがあれば意見を申し入れることもあるかもしれません」

(02年5月20日)

吉田俊弘のコメント:
 「非核神戸方式」は、国ではなく神戸市民の「専管事項」だ。その市長として、国を糺すべき!及び腰の、日和見の、やる気のなさでイエローカード2枚■■



●井上力さんの
「おはよう川柳」最新作(02年6月17日付け)

     三原則ふれずわからず抗議せず−神戸市長






<追記5−1> 貝原俊民・前兵庫県知事の興味深い発言



「ただ、あえて言わせてもらうなら、震災で、神戸の政令市としての欠陥が如実に表れたと思うんです。
 約150万人という人口は、兵庫では7市1町、8人の首長がいる阪神間に匹敵しますよね。広域的には知事が責任を果たすし、各市町長はそれぞれが役割分担しながら対応したんです。
 ところが、神戸市の場合、市町と同規模の人口を持つ9区に区長はいるけど、市の職員ですよね。公選された責任者として、市民の要請にこたえるのは市長笹山さん一人でした。「市長の顔が見えない」などという声も一部にありましたが、これは制度の欠陥だと思うんですよ。
 今、大阪や京都でも議論が起きていますが、それを打開するには、都政への移行ですね。つまり、区長を公選制にする方向です。震災で見えた問題の解決には、その研究をしなければならないと思うんです。将来に向けて。」

 (連載記事「ひょうご変革の時代に 貝原前知事の15年
                  G山手と浜手」 神戸新聞 01年12月5日付朝刊)






<追記5−2> 小さな町の大きな宣言決議

           「市町村合併をしない宣言」(福島県矢祭町議会)

 合併へ、合併へと草木も靡く昨今、福島県の人口約7000人の小さな自治体(失礼な!スミマセン)、矢祭町議会は、全会一致でこんな素晴らしい宣言決議をしています。合併問題で眼がウツロになっている全国の自治体は、この宣言をよく見て欲しいものです。


「市町村合併をしない矢祭町宣言」の決議



 国は「市町村合併特例法」を盾に、平成17年3月31日までに現在ある全国3,239市町村を1,000から800に、更には300にする「平成の大合併」を進めようとしております。
 国の目的は、小規模自治体をなくし、国家財政で大きな比重を占める交付金・補助金を削減し、国の財政再建に役立てようとする意図が明確であります。
 市町村は戦後半世紀を経て、地域に根ざした基礎的な地方自治体として成熟し、自らの進路の決定は自己責任のもと意思決定をする能力を十分に持っております。
 地方自治の本旨に基づき、矢祭町議会は国が押しつける市町村合併には賛意できず、先人から享けた郷土「矢祭町」を21世紀に生きる子孫にそっくり引き継ぐことが、今、この時、ここに生きる私たちの使命であり、将来に禍根を残す選択はすべきでないと判断いたします。
 よって、矢祭町はいかなる市町村とも合併しないことを宣言します。



1.矢祭町は今日まで「合併」を前提にした町づくりはしてきておらず、独立独歩「自立できる町づくり」を推進する。

2.矢祭町は規模の拡大は望まず、大領土主義は決して町民の幸福にはつながらず、現状をもって維持し、きめ細かな行政を推進する。

3.矢祭町は地理的にも辺境にあり、合併のもたらすマイナス点である地域間格差をもろに受け、過疎化がさらに進むことは間違いなく、そのような事態は避けねばならない。

4.矢祭町における「昭和の大合併」騒動は、血の雨が降り、お互いが離反し、40年過ぎた今日でもその痼は解決しておらず、二度とその轍を踏んではならない。

5.矢祭町は地域ではぐくんできた独自の歴史・文化・伝統を守り、21世紀に残れる町づくりを推進する。

6.矢祭町は、常に爪に灯をともす思いで行財政の効率化に努力してきたが、更に自主財源の確保は勿論のこと、地方交付税についても、憲法で保障された地方自治の発展のための財源保障制度であり、その堅持に努める。

以上宣言する。


  平成13年10月31日

福島県白川郡矢祭町議会





<追記5−3> 村のみなさんの、勇気と情熱に敬意

           「小さくても独自の道を」(滋賀県朽木村 毎日新聞02年6月24日)


 毎日新聞HPは02年6月24日、広域合併を拒否した小さな村のこんな素晴らしい記事を載せていました。  以下は、その記事の打ち直しです。


<広域合併>滋賀県朽木村が拒否声明 「小さくても独自の道を」



 村財政の大半を国や県に依存する滋賀県の朽木村(くつきむら)が24日、広域合併に「ノ−」を表明した。国の財政優遇措置も拒否したことになり、今後も苦しい台所事情が続くが、村は最近になって"隠れた秘境"と人気を呼んでいる。「大きな市の周辺でさびれるより、小さくても独自の道を」と苦渋の選択をした。

 滋賀県西部の京都、福井府県境にあり、人口2559人(先月末)。一般会計約30億円に対し、村税収入は2億3000万円と1割以下。特別職の給与や管理職手当をカット、一般職も含め出張の日当も廃止。今春から庁内清掃の業者委託をやめ、職員が窓ふきをするなど、涙ぐましい経費削減の努力を続けている。

 一方で、日曜朝市や村営温泉など独自の村づくりに取り組み、近隣府県につながる道路整備が進んだこともあって、近年は観光客が増えている。

 同村を含む高島郡6町村は04年10月の合併を目指し、任意の検討協議会を結成。しかし、村民からの反対の声が上がり、村民集会などで意見を集約。これを受けて24日閉会の村議会で、沢井功村長と大辻雄太村議長が合併不参加を表明した。同村の検討協議会委員の1人は「小学5年の娘に『村らしさがなくなるような気がする。合併に反対して』と言われた。子どもなりに村を愛していることが分かった」と話している。

 総務省によると、今年4月現在、全国で約7割の2226市町村が法廷合併協議会や研究会に参加。特別法の期限05年3月までに合併すれば、財政上の優遇措置があるが、沢井村長は「合併で財政問題などがすべて解決するかは疑問もある。村民と新しい村づくりの道を選んだ」と話している。【森岡忠光】(毎日新聞)



<吉田俊弘のコメント追加>
 朽木村のホームページを見ました。「村のかいしゃ」というコーナーがあって、従業員2名のお豆腐屋さんが大事に紹介されていて、とても感動しました。
 「住民の顔が見える行政」って、本当に素晴らしいこと、それを今、住民は求めています。私の住んでいるマンモス都市・神戸とは対照的。(マンモスは、滅びの道を歩む?)






<追記6−1> 田中康夫・長野県知事の失職について井戸県知事の発言
          (02年7月15日:定例記者会見)


 以下の文章は、兵庫県HPの井戸敏三知事の記者会見から一部を転載したものです。

  <井戸敏三・兵庫県知事の発言>

 「田中知事の取られた選択については、私がコメントする立場ではありませんが、どちらかというと県民や県民を代表している議会、あるいは地元の市町村に対して、充分な議論を展開した上で、『脱ダム宣言』等をなさっていかれたのかどうかというところが、今回の(知事不信任決議に至る)いろんな意味での要因に繋がっているのではないかと思います。
 私は、やはり県政というのはもちろんリーダーシップを発揮して果敢に展開するという必要性もありますが、一方で専門的な情報も含めた充分な情報を全逓として、県民や県民を代表する議会、地元の市町村や関係の皆様方との相互理解の上に立って進められるべき課題ではなかったのだろうかと思います。その辺のことが、県議会と知事との対立構図に結びついてしまったということについて、いささか残念な思いをしています。」

吉田俊弘のコメント:
 「コメントする立場にない」と言いながら、ペラペラしゃべるのが知事のクセ。それはさておき、知事の発言趣旨は旧態依然の「知事と議会(議員)は車の両輪」論。そうして全国の地方議会がオール与党になり、住民から行政も議会も遊離したままだ。
 灘区の方が神戸地裁でも大阪高裁でも勝訴している震災自立支援金裁判で、知事が理事長の復興基金は被災者とは無縁の復興事業ぶりを露呈したのに、知事は「自立支援金の基本的な性格が充分に踏まえられた上での(裁判所)の判断なのか」(同じ7月15日の記者会見)と、いまだ反省のかけらもない。
 私は、「知事と議会は、どちらも住民から選ばれているから、その意味で両者には緊張関係が必要」と主張されてきた私たちの先輩、太田猛・元県議の考えをとりたい。
 いま主権者・県民に県政を考えさせ、これだけ全国からも注目されている県政、県議会が他にあるだろうか。






<追記6−2> 田中康夫・長野県知事の再選について思う(02年9月2日)


 田中康夫さんを圧勝させた長野県民のみなさんへ、神戸市民の一人として心から敬意を表します。
 議会とのあつれき、田中康夫さんの資質・政治手法などという表面的なことではなく、「知事失職による今回の選挙で問われているものは何か?」を、長野県民はしっかりと把握していたと思う。
 それは、公共事業中心の利権行政からの転換、旧態依然たる「知事と議会は車の両輪」論から脱却して、知事が県民と同じ目線で語り合う直接民主主義への志向、一言で言うなら「改革」「変革」への選択だろう。
 それにしても、県議会の不信任会派は、今度の「県政混乱」の責任をどうとるのだろうか?
 また、前回は田中康夫さんを支援しておきながら、僅かな間に今度は対立候補を応援するようになった「連合」と、そしてそれをストップできなかった民主党は、痛烈に自らの不明を恥じなければならない。
 要するに、保守(自民党)が「連合」や市町村長を使って、厚化粧した「保守の偽装」(井上力さんが作った「おはよう新社会党です」(02年9月2日)の見出し)は通じなかった。
 神戸市民も、兵庫県民も、とっても勇気づけられました。
 田中康夫さん、これからも地方発の政治変革のリーダーとして輝き続けてください!






<追記6−3> 仕事確保で、今こそ県の役割を(『おはよう新社会党です』03年1月号)


 政令市神戸にあって、これまで県は存在感の薄い行政(議員も?)と言われてきましたが、その役割が見直されたのが震災時。そして、現下の不況の中で神戸市になくて県にある行政として労働行政の役割が改めて問われています。

  兵庫はワースト第4位(都道府県別の完全失業率)  

沖縄県(8.4%)(6.0%)

大阪府(7.2%)(4.7%)

京都府(6.3%)(4.0%)

兵庫県(6.2%)(3.8%)

福岡県(6.2%)(4.3%)

※左の数字は01年、右は97年


 私たちのプラン@ 
 デフレ対策と称して、倒産と首切りが政府のお墨付きで強行されています。しかし、企業責任はキチンと追及し、同時に規制緩和一辺倒はやめ、中小企業・零細事業主を守ります。

 私たちのプランA 
 県は、今やってるビッグ御用組合中心の労働行政をやめ、組合結成の支援や労働相談に重点を置いた本当の労働行政に切り替えます。

 私たちのプランB 
 神戸市の介護保険が民間丸投げのため、利用者も介護スタッフも困っています。県や市は、民間も含めた公的性格のある事業体を作り、介護スタッフの直接雇用を行い、サービスの中身を保障します。
 また、公園や川の清掃の仕事を地域住民やボランティアまかせにしないで、行政による直接雇用者と一緒に地域環境を守ります。






<追記6−4> やっぱり総務省出身のパフォーマンス! 知事の姿勢・見識?

        (03年8月25日:住基ネット訴訟が提訴の日、区役所で住基カード交付を受けた井戸知事)


 以下の文章は、兵庫県HPの井戸敏三知事の記者会見(8月25日)から一部を転載したものです。

  <井戸敏三・兵庫県知事の発言>

 「(長野県の事実上の離脱、安全性、住民訴訟について)安全性に疑念があるというお話なのですが、実を言うと、どういう疑念なのかが、私なのからするとよく理解できない。
 と言うのは、インターネットと住基ネットそのものが直接に結びついている訳ではなくて、ファイアウオールという防止壁、防止装置を何段階も間に介在させている訳です。そもそも、こういうシステムはネットワークとして、全国どこでも誰でもが活用できるからこそ意義があるのであって、それを単独のシステムにしてどれだけの意義があるのかという思いも致します。ですから、安全については、100%安全ということは、どんなシステムでもあり得ない(途中:省略)
 地方自治情報センターを指定機関にして、全国ネットを運用しようとしている訳ですが、それから離脱して独立の機関をつくったからといって、何故安全なのか、どうして独立だったら安全なのか、逆に私はその辺りをお伺いしたい。お金がかかるし、手間がかかるし、効率的でもないのではないかという気が致します。何となく大きなシステムだから不安だ、小さなシステムだったら安全だというのは、全く情報化というものに対しての理解を欠いている(途中:省略)
 それから、訴訟の問題は、私から殊更コメントするいわれはありませんが、住民基本台帳ネットワークシステムが、情報化社会というものを考えたときに、その社会的な基盤をなす仕組みの1つであるということを、是非理解していただきたい(以下:省略」

吉田俊弘のコメント:
 「コメントするいわれはない」と言いながら、いつものようにペラペラしゃべる知事。
 長野の田中知事がHP上でも指摘しているが、全国でこれまでに約805億円投資し、これからも年間200億近く運営経費がかかり、「これは、新しい、無駄な公共事業」と評している住基ネット。
 しかし、井戸知事の発言から聞こえてくるのは、「ファイアウオールがあるから安全」という知事の無知さ加減とともに、「お上(おかみ)」の意識、「大きいことは良いことなんだ、お前ら下々が何を言う」の官僚意識。
 8月25日に住基ネットは本格稼働したが、この日の夕方に灘区の中田作成先生をはじめ11市1町の住民が住基ネット運用差し止めを求めて提訴した。
 同じ日、知事は中央区役所に出かけ住基カードの交付を求めるパフォーマンスを披露。記者に聞かれていわく「身分証明書として威力を発揮する」と。それほど知事は県民に知られていないのか!







<追記6−5> カード申請やっぱり低調・住基ネット本格稼働1ヵ月   (神戸新聞03年9月26日)


 住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)の本格稼働から1ヵ月がたった25日、兵庫県は関連サービスの県内利用状況をまとめた。"目玉"の住民基本台帳カードの交付申請は全県で3,764件にとどまり、郡部では66町のうち54町が10件以下だった。県は「現段階ではまずまずの申請数」とするが、低調ぶりは目に見える以上に深刻だ。
 24日午後5時現在、同カードの申請受付件数は神戸=1、413件▽姫路=209件▽西宮=329件▽豊岡=35件▽洲本=11件▽篠山=8件など。いずれも人口の0.1%に満たない。
 全体の約93%は身分証に使いやすい顔写真付きの仕様。県市町振興課は「身分証代わりが主な機能の現段階では、まずまずの数字」とみる。
 だが、この数字には「内実」がある。郡部で2番目に多い18件の申請があった出石郡但東町。一般町民の申請は僅か2件で、残りは町長以下16人の町職員。担当職員が「カード交付の予行演習をしたいので、協力を」と要請した。
 ゼロ件の自治体はなかったが、1件のみが8町あった。丹波地方のある町では、唯一の申請は町職員。担当者は「ゼロだと何か言われそう」と漏らす。10件未満だった西播磨のある町では、担当課長自ら申請した。
 本格稼働で可能になった住民票の写しの居住市町外での交付は、兵庫県内では1ヵ月間で535件。また、転出証明書の交付を受けずに転出できる特例は3件で、強調される「便利さ」が実感できないことが、カード普及の低迷につながっている。
 県は「公的手続きの電子申請に使えるようになれば、本格的に普及し始める」と静観するが・・・。