仮に暗黒が
永遠に地球をとらへてゐようとも
権利はいつも
目覚めているだろう、
薔薇は暗の中で
まっくろにみえるだけだ、
もし陽がいっぺんに射したら
薔薇色であったことを証明するだろう
嘆きと苦しみは我々のもので
あの人々のものではない
まして喜びや感動がどうして
あの人々のものといへるだろう、
私は暗黒を知ってゐるから
その向ふに明るみの
あることも信じてゐる
君よ、拳を打ちつけて
火を求めるような努力にさへも
大きな意義をかんじてくれ
幾千の声は
くらがりの中で叫んでゐる
空気はふるへ
窓の在りかを知る、
そこから糸口のやうに
光と勝利をひきだすことができる
徒らに薔薇の傍にあって
沈黙をしてゐるな
行為こそ希望の代名詞だ
君の感情は立派なムコだ
花嫁を迎えるために
馬車を支度しろ
いますぐ出発しろ
らっぱを突撃的に
鞭を苦しさうに
わだちの歌を高く鳴らせ。